世界トップレベルの低雑音・広帯域超伝導ホットエレクトロンボロメータ

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更新日:2026年6月18日

特徴・優位性

  • 磁性材料を用いたNICT独自の素子構造、2THzでのミキサ素子として、世界トップレベルの低雑音動作と広IF帯域を実現
  • 1~100THzの周波数領域で、低雑音・高速応答の電磁波検出器が可能
  • 60THz中赤外光子を高速に検出

用途・応用分野

  • 高速・大容量なBeyond 5G(6G)等への無線通信
  • 天文、地球環境計測:温室効果ガスや風速、温度の計測
  • 中赤外レーザーレーダー:車や船などの移動体における障害物検知
  • 中赤外分光によるセキュリティ対応:空港での爆発物検知など
実証実験中

概要

私たちが独自に開発した磁性材料を用いた超伝導ホットエレクトロンボロメータ (Ni-HEB)は、2THzでのミキサ素子として、世界トップレベルの極低雑音動作と広IF帯域特性(大容量・高速応答)を報告しており、現在、更なる高性能化を進めると共に、既にテラヘルツ周波数領域での様々な研究開発に導入・活用されています。またNi-HEBは中赤外光領域まで動作可能であり、60THz帯におけるミキサ動作や、数ナノ秒の高速応答での中赤外光子検出を実証しています。

テラヘルツ周波数領域は、無線通信技術の更なる高速・大容量化に資する有望な周波数資源です。また同領域に存在する数多くの分子吸収帯は、大気汚染計測など地球環境センシング、電波天文、更には爆発物検知などセキュリティ技術など、様々なリモートセンシング技術への可能性を示唆しています。Ni-HEB技術は、この周波数領域に優れた低雑音・高速応答の電磁波検出器を提供し、新たな応用展開を実現します。

メンブレンブリッジの顕微鏡写真と、その中心部にあるホットエレクトロンボロメータ部、中央に二つの金薄膜電極で挟まれた幅0.2マイクロメートルのギャップがあり、その電極間に極微小窒化ニオブ(NbN)超伝導ストリップが存在する。
2 THz帯導波管型Ni-HEBのSEM写真
左側のツインスロットアンテナで中赤外光を受信、アンテナ給電点に配置したNb/NbN(ニオブ、窒素化ニオブ)超伝導ストリップにより入射光子に対応したパルス出力を生成、出力される。
中赤外光子検出用Ni-HEBのSEM写真
中赤外光照射時に観測されたパルス出力。一つのパルス幅は4ナノ秒と高速である。
中赤外光子応答に相当するNi-HEBからのパルス出力

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