狙ったところに音を届ける、音声マルチスポット再生技術

聞こえる場所と聞こえない場所を自由に作る音空間制御技術

特許

6386256号

実証実験済

研究者より

「狙ったところに音を届ける」この技術は、多彩な使い方が想定できます。まずは実際に、この精度をご体験ください。本部展示室にて常設展示中です。「新しい音空間」を実現する、ユニークな用途のご提案もお待ちしています。
紹介動画 音声マルチスポット再生技術 (ショートバージョン)[NICT] - YouTube

ユニバーサルコミュニケーション研究所
先進的音声翻訳研究開発推進センター(ASTREC)

概要

音声マルチスポット再生技術は、音空間制御の新しい技術です。聞こえてほしいところでは聞こえ、聞こえないでほしいところでは聞こえなくするというシンプルな技術です。音質は通常のスピーカ再生と変わらず、劣化はありません。

本技術を用いて特定エリアにのみ音声や音を流せば、非接触で特定の人にだけ伝えることができます。ニューノーマルの生活習慣に対応すると共に、機器を着用してもらうことの難しいケース(不特定多数向け、人間以外向け等)でも使用可能です。超音波の性質を利用して音を届ける指向性スピーカに比べ、高音質、人や動物への健康被害が少ないというメリットがあります。

円形または直線形に並んだ複数個のスピーカとマルチスポット再生技術を用いて、日本科学未来館にて実証実験を行い有効性を確認しております。

図:技術の概要

提供内容・活用

ミュージアムでの利用や、歌や楽曲のエンターテインメントビジネスでの使用のほか、自動車内での乗員個別への音・音楽などの提供、工場等での特定エリアへのアナウンスなど、幅広い応用が可能です。また目の不自由な方の助けになれる「音」を活用した福祉的な取り組み、動物園や水族館のアナウンスを音に敏感な動物に聞かせない動物愛護の取り組み等を通じた社会貢献も考えられます。

関連情報

音声マルチスポット再生技術公式サイト

文献 T. Okamoto and A. Sakaguchi, “Experimental validation of spatial Fourier transform-based multiple sound zone generation with a linear loudspeaker array," J. Acoust. Soc. Am., vol. 141, no. 3, pp. 1769–1780, Mar. 2017.
T. Okamoto, K. Ueno, T. Okabe, K. Tani, Y. Yoshikata, M. Sudo, M. Kuwahara, and K. Hikita, ”Improved portable multiple sound spot synthesis system with a baffled circular array of 16 loudspeakers“ WASPAA 2023 (Demo session), New Paltz, NY, USA, Oct. 2023.

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